「わかりにくい」は事象が原因のケース
「わかりづらい」は自分が原因のケース
相手の説明が悪い場合、「わかりにくい」
自分の理解力がない場合、「わかりづらい」
皆様ごきげんよう、ハス山です。
突然なんですけど、日本語ってむずかしすぎません?
例えば『難しい』
理解がしにくい。扱いが面倒。実現不可能。
このように、1つの言葉で、複数の使い方があります。
そして、もう1つ『類義語』
ある語に対して、意味が同じである語
goo辞書
今度は違う言葉なのに、同じ意味を指します。
日本語が難しいと言われる訳です。
さて、本題に入りましょう。
文章を書いていると、使う言葉に迷う時があります。
どの言葉が最適かわかりにくいし、違いもよくわかりづらい。
文章を書く人間にとっては、似た意味を持つ言葉が非常にわかりづらい。
勘の良いあなたは、お気づきでしょうか。
本日のテーマは、『わかりにくい』と『わかりづらい』です。
『わかりにくい』と『わかりづらい』の区別が、『わかりにくい』し『わかりづらい』問題があります。
もう混乱してきました。
はたして、分かりやすく伝えることはできるのでしょうか?
むしろ読めるのかチャレンジして欲しい
『わかりにくい』と『わかりづらい』、それぞれの意味を調べよう
結論から言うと、『わかりにくい』と『わかりづらい』はどちらでも一緒です。
お疲れ様でした
え?まだダメ?
仕方ありません、きちんと調べましょう。
『わかりにくい』
なかなか理解できないこと。理解するのが難しいこと。「分かり難い」と書く。
webilo辞書
『わかりづらい』
わかりにくいこと。理解するのが難しいこと。「分かり辛い」と書く。
webilo辞書
さて。困りました。意味が一緒です。
どちらも「理解するのが難しいこと」の意味を持ちます。
それだけではありません。
そもそも、『わかりづらい』の説明に、『わかりにくい』が出てきています。
私はこの結果から、『わかりにくい』と『わかりづらい』は、一緒と結論付けた訳です。
『わかりにくい』と『わかりづらい』、漢字の意味を調べよう
しかし、これでは追われません。
さらに深堀りを始めます。
ここで注目するのが『漢字』。それぞれ見ていきましょう。
まずは、『わかりにくい』と『わかりづらい』を漢字で表します。
わかりにくい=分かり難い
わかりづらい=分かり辛い
それぞれ、『難い』と『辛い』で分かれます。
意味を調べると、違いがわかりそうですね。
『難い』
動詞の連用形について、・・・することがむずかしい、・・・しづらい、・・・しがたい、などの意を表す。
goo辞書
『辛い』
①他人に対して冷酷である
goo辞書
②苦しさで耐え難い
③対処が難しい、困難である
④人の気持ちを考えない
⑤冷たい態度が恨めしい
2つを比較します。
『難い』は、「・・・することが難しい」のように、『物理的』な難しさを示しています。
このことから、『わかりにくい』は、事象そのものが原因だと考えられます。
では、『辛い』を見てみましょう。
『辛い』は全体を通して、精神的な意味を持っています。
また、数ある意味の中で、今回の意図に該当するのは③番、「対処が難しい」ですね。
この2つから推測するに、『わかりづらい』とは、「精神的に対処が難しい様子」。
すなわち、自分が原因だと考えられます。
以上の観点をまとめると、
と推測できます。
少し強引にはなりましたが、論理としては成り立ちます。
再度、結論を。
- 『わかりにくい』と『わかりづらい』は同じ意味を持つ。
- 『わかりにくい』は、事象が原因の場合を指す。
- 『わかりづらい』は、自分が原因の場合を指す。
少しの違いで、ここまで考察できました。
これが日本語の面白いところ。
結局、『わかりにくい』し『わかりづらい』
今回は、『わかりにくい』と『わかりづらい』に関して考察しました。
冒頭で結論が出ているのに、尺稼ぎを頑張っていましたね。
しかし、結論としては、「どちらでもいい」です。
好きな方を使って下さい。
とはいえ、意味を理解することは大切。
意味を知らずに使うのと、理解して使うのでは、表現も変わることでしょう。
さて、この記事をご覧いただいた皆様には、『わかりにくい』と『わかりづらい』の区別はバッチリかと思います。
ご自身で文章を書く時も、使い分けができますね。
私もこの記事を書いた甲斐がありました。
そう言えば最後に一つだけ。
あなたに訪ねたい事があります。
今回の記事、『わかりにくい』と『わかりづらい』、どっちなんでしょうね?
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